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宿儺デッキの制限改訂で環境はどう変わるのか

ユニオンアリーナ

レイド宿儺と2虎杖が禁止ペアに

2024年3月の制限改訂にて、STレイド宿儺と2虎杖の併用が禁止される事となりました。3月22日以降はこのどちらかをデッキに採用したらもう片方は1枚も採用できなくなります。

「JJK-1-063 宿儺の指」を場外に集めることで効果が強化される、『呪術廻戦』の通称「青の宿儺デッキ」において、「JJK-1-038 虎杖 悠仁」と「JJK-1-105 宿儺」を組み合わせた際に、再現性が高く「JJK-1-063 宿儺の指」を場外に集めることが可能です。

これらの組み合わせによってゲームの序盤から強力な効果を発動でき、他のデッキに対して優位に取れている状態と判断し、この2種類のカードは同一のデッキに入れることを禁止とさせて頂きます。

本カードを活用したデッキの、イベントでの使用率・勝率ともに規定値より高く、様々なデッキやタイトルにて楽しんでいただくことを第一とするUNION ARENAの方針と乖離するため、本カードを禁止ペアに設定いたします。

カードの使用制限について − ルール|ユニオンアリーナ|UNION ARENA (unionarena-tcg.com)

宿儺デッキは組めなくなるのか?

〈宿儺〉デッキ自体は環境で引き続き活躍が予想される

まず前提として、既存デッキの核である4《宿儺》を非採用にする選択肢は考えづらく、現状だと実質的には2《虎杖》禁止に近い制限内容となっています。

2《虎杖》はレイド元かつ《指》を早期に集めるという重要な役割を持っていますが、トリガーが無く、アタッカーを直接サーチできるカードではないため、カードパワー自体は低いです。そのため、宿儺デッキ全体で見るとこのカード無しでデッキが崩壊するほどの痛手とはなりません。

2エナ帯で代わりに採用できるカードには、《禪院真希》と《五条悟》と優秀なカードが揃っており、これらに差し替えればデッキとしての強さは十分に保たれます。事実、以前から2《虎杖》を全て抜いた型の〈宿儺〉デッキも複数存在しており、強力な〈宿儺〉デッキは依然として存在し続けることとなります。

今回無規制となるデッキ

アグロ宿儺
アグロ宿儺

七海宿儺

〈アグロ宿儺〉は序盤に展開した《猪野》や《パンダ》などを早めに移動させ、レイド《虎杖》で相手のフロントを開けながらライフを削っていく戦略を主にしたデッキです。2《五条》を厚めに採用しているのが特徴で、先手3T目の2面前出し→0虎杖→2個玉→虎杖レイドのような動きを狙います。《宿儺の指》への依存度が低く、場外に必要なのはST《宿儺》のための2枚のみなので、必死に探しにいく必要はありません。

〈七海宿儺〉は〈アグロ宿儺〉よりもBP4000の枚数を厚めに採用し、4000BP環境に適応したデッキです。低エナジー帯を《七海》にすることで、無駄な小型キャラをフロントLに置く頻度が減り、環境で活躍する〈紫L’Antica〉の《田中摩美々》に処理されるリスクを減らしています。また、SP《瓦落瓦落》により相手のデッキ枚数を増やせる点も〈紫L’Antica〉対策として機能します。こちらも《宿儺の指》への依存度が低いデッキで、2《虎杖》は採用されていませんでした。

厳しくなるデッキタイプも確かに存在

〈宿儺〉デッキという大きな括りでは環境に残り続けますが、現在流行している型の一部は存続が困難になります。

代表的なものは《伏魔御厨子》や5《宿儺》を使った重型の宿儺デッキです。このデッキはレイド《虎杖》と5《宿儺》の2種の盤面干渉レイドで相手の動きを遅らせながら戦うデッキで、《宿儺の指》を集めながら、《伏魔御厨子》の[狙い撃ち]や[インパクト+1]を活用しやすいのが特徴です。〈紫L’Antica〉や〈紫BLEACH〉を代表とする現在の4000BP環境に適応した構成となっています。

こちらのリストでも今回の規制で不採用にするのは2《虎杖》になりますが、これが無いとレイドができず《指》も探せない二重苦となるためデッキの安定性を大きく欠く形となります。前述した〈アグロ型〉や〈七海型〉と異なる点として、《宿儺の指》の必要枚数が4枚であることと、〈虎杖〉のレイド先3種9~12枚程度採用される事が挙げられます。

規制内容からは、前述した〈アグロ型〉ではなく、こちらの〈御厨子型〉が問題視されたと考えられます。《伏魔御厨子》2枚による[狙い撃ち]と[インパクト+2]を付与された4《宿儺》でライフ3枚が一気に消し飛ばされる展開も結構な確率で発生していたので今回の規制は妥当な判断と考えられます。


WCS優勝者 くぅ さん使用リスト

全力伏魔御厨子 インパクト3宿儺
「全部同じじゃないですか!?」「ちがいますよーーっ」「これだからしろうとはダメだ!もっとよく見ろ」

現時点での流行デッキは上記のような型が主ですが、初期に流行った《宿儺》特化の型も同様に構築が厳しくなるでしょう。また、3月末のvol.2で登場する7《宿儺》デッキにとっても痛手となりそうです。なお、vol.2で0~2エナジー帯に《虎杖》が追加される場合は話は全く変わります。禁止ペアによるレイド元不足が解消されるため、ほとんど痛手の無い格好となります。


宿儺特化型

vol.2で登場 7《宿儺》
今回規制がないと7《宿儺》の枠が無かった可能性はあります

宿儺デッキへの影響まとめ

  • 必要《指》枚数が少ないアグロ型や七海型はほぼ無規制
  • 《指》4本が重要な《御厨子》が遠回しに規制
  • レイド元を消費する5《宿儺》+レイド《虎杖》も難しくなる

今回の制限の影響はBASIC環境にどう出るか

高速はL’Antica、中速は宿儺、低速はランスロットが排除していた

現状のBASIC環境は、〈宿儺〉デッキに加えてアグロ型デッキ全般に有利な〈紫L’Antica〉と圧倒的パワーを持つ〈ランスロット〉を中心にメタゲームが回っています。

〈紫L’Antica〉登場以前、〈宿儺〉デッキはColorトリガー等でアグロ対策をしつつ自身がアグロデッキとして機能していました。しかし現在は小型除去が得意かつBP4000展開が得意な〈紫L’Antica〉登場により、〈アグロ宿儺〉含むアグロデッキがほぼ駆逐された格好となっています。

そして、圧倒的なパワーを持つ大型デッキ〈ランスロット〉が一定以上のゲームスピードを要求するため、展開の遅いデッキも環境から排除されています。

これにより現在の環境は、〈ランスロット〉を除きほとんどがBP4000を主軸とするデッキとなっており、それらをBP4000処理がしやすく出力が高い〈御厨子宿儺〉が処理しています。

〈御厨子宿儺〉の減少で中速デッキの一部が復権

環境の中心となっていた〈御厨子宿儺〉デッキはレイド《虎杖》や《御厨子》によりBP4000除去を得意とするため、〈紫L’Antica〉と〈ランスロット〉の両方に対抗し得る〈紫BLEACH〉〈アインクラッド〉などのデッキを環境から追い出す形となっていました。今回の規制で〈御厨子宿儺〉が消えることで、これらのデッキが多少活躍しやすくなると予想しています。

減った〈御厨子宿儺〉は〈アグロ宿儺〉と〈七海宿儺〉(と7宿儺軸)に姿を変えると考えています。これにより、環境にアグロデッキが若干数増えるため、〈紫L’Antica〉は少し立ち位置を良くするでしょう。ただ〈七海宿儺〉の流行度次第ではそれほど変わらない可能性もあります。

多くの他アグロデッキは〈紫L’Antica〉に追い出されたままですが、〈アグロ宿儺〉が一定数増える事と、BP4000で速攻できる〈アインクラッド〉等が隆盛すると、〈ランスロット〉の立ち位置は今よりも多少悪くなると考えられます。

環境への影響予想まとめ

  • 〈宿儺〉のデッキタイプ減少で中速帯のデッキに変化が生じる
  • 〈御厨子宿儺〉消滅で〈アインクラッド〉〈紫BLEACH〉等が少し増加
  • 〈アグロ宿儺〉増加で〈紫L’Anitca〉は少し有利に
  • 〈アグロ宿儺〉増加で〈ランスロット〉は少し不利に
  • 環境の中心は〈紫L’Anitca〉に?

おわりに

ご覧いただき有難うございました。

今回の規制についてXで色々な意見が見られたので、せっかくなので私自身の認識も言語化してみました。一つずつ分解して考えると、今回の規制内容は環境的にもユーザー心理的にもかなり合理的に見えましたし、ユニアリの開発班はかなり優秀な事が感じられました。

ちなみにシノザキの規制予想は4虎杖+御厨子、4霧子、6ランスロットでした。そんな掛けたら大荒れ必至である。

一見デッキへの影響は小さそうな今回の規制でしたが、環境全体の様相は少なからず変わりそうです。Tier2くらいまでの強デッキについてもそれぞれ考察したかったですが、時間も無いので今回はここまでとします。

なお、新弾の追加カード次第では今回の予想は一切意味の無いものになりますので、内容は鵜呑みにしないようご注意ください。

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